剣士語

 物語と言うのは大抵一方の視点から語られるものだ。
 物語を彩る人物の全ては語られる事は決してない。それは主要視点の人物であっても逃れられない定めだ。それが脇役敵役ともなればなおさらだ。
 語れる物語は有限だ。
 語れる人物は有限だ。
 ならば、限りある中で語られる物語を語ろう。
 とかなんとか言っちゃったりして。
 妄想に妄想を重ね、幻想に幻想を塗り、連想に連想を繋げ、偽装に偽装を継ぎ、偽証に偽証を含み、欺瞞に欺瞞を掛けた嘘八百の物語。思い付きと思い違いで思うがままに綴られる物語。
 嘘歴史の嘘歴史。
 格闘剣花絵巻、刀語の外伝!
 剣士語始めますか?



第一話 絶刀『鉋』所有者 真庭蝙蝠
第二話 斬刀『鈍』所有者 宇練銀閣
第三話 千刀・『鎩』所有者 敦賀迷彩
第四話 薄刀・『針』所有者 錆白兵
第五話 賊刀・『鎧』所有者 校倉必
第六話 双刀・『鎚』所有者 凍空こなゆき
第七話 悪刀・『鐚』所有者 鑢七実
第八話 微刀・『釵』所有者 日和号
第九話 王刀・『鋸』所有者 汽口慚愧
第十話 誠刀・『銓』所有者 彼我木輪廻
第十一話 毒刀・『鍍』所有者 真庭鳳凰
第十二話 炎刀・『銃』所有者 左右田右衛門左衛門
完了話 虚刀・『鑢』所有者 とがめ



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